認知症いろいろ たしかめてください、患者さんの「認知機能」

Dementia Support 2011 Spring

センター方式で互いの可能性をひらく(6)

「私」が主人公、シートで気づき介護と医療のチームが育つ

本人を主人公にしたケアとは何か。業務に追われる中で見えなかった本人の姿を、高木はるみさんたちは、センター方式のシートを介し向き合う中で理解していった。さらに的確なケアをするために、日々変化する情報をキャッチできるシートを連絡帳として活用した。現場を変えるのに役立ったC-1-2(私の姿と気持ちシート)とD-3(生活リズム・パターンシート)の2枚だった。

事例提供 高木はるみ 社会福祉法人京都福祉サービス協会 小川事務所 主任介護支援専門員 アドバイザー 永田久美子 認知症介護研究・研修東京センター 研究部副部長

“私”っていったい何だろう

 全国でも有数の事業規模をもつ京都福祉サービス協会。小川事務所はその事業所の一つである。施設は小学校跡地に立ち、居宅介護支援、訪問介護、地域包括支援センター、通所介護、短期入所、特別養護老人ホームの事業、さらに幼稚園も敷地内にある。まさに地域福祉の一大拠点である。

 小川事務所には12人ものケアマネジャーがおり、高木はるみさんは主任介護支援専門員の研修を修了後も日々研鑽を重ねている。高木さんがセンター方式を知ったのは、2004年にモデル事業に参加したときだ。「初めはシートの絵は描けないし、さっぱりわからなかった。ただ、しんどいだけでした。これは勉強しないと」と思い、認知症介護研究・研修東京センターが開催している地域推進員の研修を受けた。

 「センター方式のシートは全部、“私”を主語に書く形になっていますね。“私が今、何に苦しんでいるのか”“私の願いやしてほしいこと”といったように。この“私”っていったい何やろ、というところから始めました。そうして、これは発想を変えないとあかん、とわかったんです。それまでは、ケアする側の視点で考え、“私”が見えなかった。でも“私”という視点に立つと、その人が本当に思っていることは何やろ、と考えられるようになりました」

 本人を主人公にという、パーソンセンタードケアの理念が、ストンと心に落ちたのだった。「それがわかるとセンター方式は全然難しくない。それからは、本当に本人をよく見て、言葉を聴けるようになりました」。

「Dementia Support 2011 Spring」へ

ページトップへ

「私」が主人公、シートで気づき介護と医療のチームが育つページをご覧の皆様へ

エーザイのアルツハイマー型、レビー小体型認知症治療薬「アリセプト」のサイトです。
アルツハイマー型、レビー小体型認知症の患者様とそのご家族を支え、コミュニケーションをサポートするツールも掲載しています。