認知症いろいろ たしかめてください、患者さんの「認知機能」

Dementia Support 2011 Spring

認知症と国の制度を説明する厚生労働省老健局の千葉登志雄認知症・虐待防止対策推進室長

Dementia Today

もの忘れフォーラム2010 家族の認知症ケアでは「相談」することが大事

2010年10月30日、京都市で市民が認知症について考える「もの忘れフォーラム2010」が開かれた(主催、朝日新聞社)。このフォーラムは、毎年9月21日の世界アルツハイマーデーを記念して開催されてきたが、今年は京都に本部がある公益社団法人「認知症の人と家族の会」結成30周年を同時に記念して、家族の会代表理事の高見国生氏の講演や、地域での認知症の人の支援を話し合うパネルディスカッションなどが盛り込まれた。

ホワイトボードを使い図示しながら、認知症 の医療知識についてわかりやすく話した洛和会京都臨床治験センター所長・中村重信氏

 メインテーマは『もの忘れフォーラム2010 認知症と向き合うために。たいせつなのは「相談」です』。

 講演は、まず、厚生労働省老健局の千葉登志雄認知症・虐待防止対策推進室長が、国の取り組みを説明。次に洛和会京都臨床治験センターの中村重信所長が、認知症という病気の進行について、一般向けに解説した。中村氏は治療薬の開発状況について、「薬で根本治療ができるようになるまでまだ時間がかかる」と説明。環境整備、生活習慣、本人の行動や感情のケア、リハビリテーション、マッサージ、アロマテラピーなど、薬以外による本人への関わりも効果的であることを紹介した。

 パネルディスカッションでは、認知症の人と家族の人たちからの相談に対し、より良いアドバイスをどのようにしていくかについて、専門医(京都大学医学部附属病院老年内科診療科長・武地 一氏)、ケアの専門家(認知症介護研究・研修東京センター・永田久美子氏)、行政(京都市役所長寿社会部・西窪 一氏)、家族(認知症の人と家族の会代表理事・高見国生氏)の4人のパネリストが登壇し、意見を交わし合った。

 認知症の相談窓口について、武地氏は「もの忘れ外来」など相談しやすい名称の医療機関が増えてきたことを紹介、西窪氏は医療機関以外に身近な相談ができるところとして地域包括支援センターを挙げた。高見氏は家族の会に相談窓口があり、自分たちの介護体験をもとに共感をもって専門家とは違った観点から相談にのっていると紹介した。

認知症介護研究・研修東京センター研究副部長・永田久美子氏は「ケアをする人は完璧にやろうとするのではなく2割でいいという気持ちでストレスをためずにやっていきたい」とアピール

「病気を“よく知る”ことで、認知症の人がなぜ困っているのかがわかる」と、理解の重要性を記した京都大学医学部附属病院老年内科診療科長・武地一氏

「たかが相談、されど相談です。相談すれば力がわく」と公益社団法人「認知症の人と家族の会」代表理事・高見国生氏は相談の大切さを訴えた

京都市保健福祉局の長寿社会部長寿福祉課長寿施設担当課長・西窪一氏は、「社会資源の活用を」と書き、さまざまなサービスを利用してほしいと述べた

 また、ケアの要点では、永田氏が「認知症になってもできることはたくさんある。できない部分ではなく、できるところに光を当てるような関わり方をしてほしい」と訴えた。ディスカッションの最後に各パネリストが「良い相談のためのキーワード」をフリップに記した(写真参照)。

 続いて高見代表による講演が行われた。高見氏はこれまで「ぼけても心は生きている」と認知症の人自身の心情を語り、そうするためにも家族への支援が重要であると訴えてきた。医療も介護も進んできてはいるものの、認知症の人を自宅で家族だけで介護していて孤立してしまい、その果てに責任感から介護自殺まで追い込まれる事件が今でもある実態に触れ、自分だけで問題を抱え込んでしまうことがないように家族の会を活用してほしいと、会場に呼び掛けた。

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