認知症いろいろ たしかめてください、患者さんの「認知機能」

Dementia Support 2011 Summer

認知症の人を支援するケアマネジメント

高齢者の暮らしを地域の社会資源を活用し支える

援助経過(2/2)
3再びBPSDが悪化、地域の社会資源を活用

 10年9月ころから「体がしんどい」、「寒くてしかたない」、「不安で寂しい」と、頻繁に夜間、救急車を呼ぶようになった。11年に入ると、さらに「お腹が痛い」、「足が痛い」と、救急車を呼ぶ頻度が増えてきた。結局、10年9月から11年2月の181日間の救急出動は85回にも及んだ。

 これに対して、「安眠妨害だ。迷惑なのでどこかの施設に移ってほしい」という、住民からの苦情が自治会長に寄せられ困っている、という連絡を住宅供給公社から受けた。Aさんに話をしてみるが、「私は、救急車なんて呼んでない!」の一点張り。

 ケアマネジャーとしては、「本人は住み慣れたこの団地で暮らしたいと願っている。認知症の独居高齢者がさまざまな困難を抱えながらも、なんとか自分らしく地域で暮らすことができないものか」と、支援のあり方について思い悩んだ。

 もちろん当事業所も本人に寄り添う介護を模索し続けるつもりだが、一事業所で可能な支援にはやはり限りがある。そこで、地域の力を活かそうと考えた。当該区の保健福祉センター、消防署、訪問看護ステーション、住宅供給公社、自治会長に集まってもらい、「地域ケア会議」を開催した。

 10年9月と11年3月に実施し、今後も定期的に開催する予定だが、その結果、それぞれの役割と連携を強化していくことを確認できた。

 消防署は、近隣住民の不安や苦痛を和らげるために、救急出動の際のサイレンや照明に考慮し、要請電話の際も本人の話をよく聴くようにする。また度重なる要請があったときは、当事業所にまず連絡をして本人の話を聴いてもらうなどの手だてを考える。

 保健福祉センターは頻回に本人宅を訪問し、話を聴き、なじみの関係がつくれるよう試みる。主治医、訪問看護ステーションは、本人が「お腹の痛み」をしばしば訴えているので、受診・検査・投薬は困難であるが、痛みを軽減できるよう背中に貼用薬を貼ることで疼痛緩和を図りながら本人とじっくり話をする。当事業所は、本人の不安が少しでも和らぐよう、さらに丁寧に本人の暮らしを支える支援をする。そして、必要時いつでも泊りができるよう、定期的な泊り利用を試みる(表1)。

表1

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