認知症いろいろ たしかめてください、患者さんの「認知機能」

Dementia Support 2012 Winter

認知症の人を支援するケアマネジメント

がん疾病を抱えるグループホーム利用者を医療との連携で支える

援助経過(1/2)
1服薬管理と心理的ニーズを満たす支援で生活が安定

 2007年1月、グループホームに入居。入居後は、スタッフの管理により、内服が確実にできるようになり、また、ほかの入居者やスタッフとの交流、家事参加などにより、比較的早い段階でグループホームでの生活に慣れた様子であった。

 しかし、Aさんには、常に「家に帰りたい」「お母さんやお父さんが待っている」などの帰宅願望もたびたびあった。

 そこで、グループホームスタッフが、入居前の担当であった在宅介護支援センターのケアマネージャーや、財産管理等のための権利擁護の担当者の協力を得て、実際に本人が自宅へ帰れるようにスタッフが同行する支援を行った。「荷物を取りに行く」「自宅の様子を見る」などのAさんの要望に応じ帰宅し、そこで近所の方と会話することもできた。やがてAさんは自宅にはだれもいないことが理解でき、グループホームで生活していくことを納得するようになった。

 Aさんがグループホーム内で安定した生活を送るために、定期的な病院の受診と服薬管理を支援した。また、おしゃれに対する関心が強いため、毎日の身支度や化粧が欠かさずにできるように支援をしていった。それと同時に、月1回程度美容院や買い物に行くなど、生きる意欲へつながる支援を続けていった結果、グループホームでの安定した生活を保てるようになっていった。

認知症対応型共同生活介護計画<ケアの方針>
2顕著なBPSDへは生活環境の調整と一時的な薬の服用で対応

 08年ころ、新たな入居者がAさんを傷つけるような発言を繰り返し、Aさんは強いストレスを感じるようになった。そのため、今までになかった攻撃的な発言や再度の帰宅願望など不穏な状態が続いた。スタッフはなるべくAさんの思いを傾聴したり、心理的なサポートに努めながら、利用者同士が関係性を結べるよう働き掛けを行った。

 この時期、Aさんは認知症の症状の進行が顕著になり、排泄や着替え、家事など日常生活動作に混乱が生じ、介助や見守りが必要な状態になった。また、「結婚したい」「子どもができた」などの妄想を強く訴えたので、できるだけ本人の気持ちを理解し、傾聴するよう努めた。主治医にも相談し、一時的に抗不安薬を併用することで、精神的な安定が保てるよう対応した。

 また、人間関係にも注意を払い、新しい入居者を迎えたときにはAさんとの相性を見守り、良い関係性が形成できるよう、なるべく一緒に過ごす時間をつくるように努めた。その結果、新しい入居者と信頼関係が生まれ、良い関係が形成されたことで、妄想や不穏な状態もなくなり、穏やかな状況を維持している。

認知症対応型共同生活介護計画(援助計画)

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