認知症いろいろ たしかめてください、患者さんの「認知機能」

認知症特集

本人視点からアリセプト®を再考する アリセプト®の投与意義

ナーシングホームデータから言えること

薬物療法に何を期待するか?

 ドネペジルを使用していても、5mgと10mgでMMSEなど認知機能の点数から見たときに、その明らかな点数の上昇を認めることは少ない。しかし一方で、ADLの維持効果という観点から見れば、ドネペジルはプラセボと比較して維持期間が72%も延長する効果を有している4)(図3)。これが、入所遅延をもたらす第一の理由となろう。最近発表された、ドネペジル10mgとメマンチンの併用効果を検討したDOMINO studyにおいて、10mgを服用していた群を中断した際に、顕著なADL低下をもたらしていることは5)、この効果の裏づけである(図4)。
 第二の理由は、アパシーの改善による介護者側のモチベーション維持が好結果をもたらすという点であろう。ドネペジルが最も有用なBPSDは抑うつ・アパシーである。陽性症状と比較し軽視されがちな症状であるが、その発現は高率であり、同居者とのコミュニケーション不全に直結しうる。これがひいては介護者の負担の増大につながり、介護ホーム入所に至る大きな要因となっている6)。この改善効果が、入所遅延を生み出しているのではないかと推察できる。「落ち着ければ・静かになってくれれば、ホームに入所しなくて済む」わけでは必ずしもないことを示唆する。

図3 日常生活動作(ADL)機能の低下の抑制

(文献4より)

図4 各治療群におけるSMMSEおよびBADLS

SMMSEスコア範囲:0〜30 高いスコアほど、より良い認知機能を示す。
BADLS範囲:0〜60 高いスコアほど、日常生活動作機能低下を示す。
各来院時の未調整の推定平均スコアを表示。
注)プラセボドネペジル群はドネペジル5mgを4週間投与後にプラセボを投与。

(文献5より改変引用)

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